微分積分席替え気分@東大

河合塾本郷校での浪人を経て東大に合格した文一生による、のんびりとした日常のブログ。

全くのエヴァ初心者が「エヴァンゲリオン新劇場版」3部作を一気に観てみた:序

2週目が終わって、それぞれの授業で本格的な内容に入り始めてきました。課題なども少しずつ出されるようになってきて、忙しくなってきたなという感じです。

 

さて、先月の下旬からYoutubeエヴァンゲリオンの新劇場版が無料公開されています。それこそ今日中までの公開とかでしたかね。エヴァは昔から結構気になっていたのですが、なかなか見る機会がないままここまで来てしまいました。見るなら期間限定で無料公開されている今しかない、ということで、今回ようやく手を出すことになりました。

 

しかしながら、アニメ版を見たことも当然のようになく、エヴァについて知っていることといえば「サービスサービスぅ」とか「笑えば、いいと思うよ」という断片的なセリフのみで、どんな話なのかについては無知でした。こんな僕でもちゃんと楽しめるのか、不安はありつつも2日間で一気に3部作を消化したわけです。ということで、まずは「序」の感想をまとめていきます。

 

なお、以下の感想は多分にネタバレを含むことになるので、もしまだ内容を知りたくないという方はお気をつけ下さい。また、すでにエヴァンゲリオンという作品をこよなく愛しておられるファンの方々も、ズブの素人が一回視聴しただけの浅い感想が展開されているので、どうか温かい目で見て下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

エヴァンゲリオン新劇場版:序

3部作の中では一番内容を理解できたつもりになれる作品でした。

 

今作中を通して描かれていたことに、「なぜエヴァに乗るのか」「シンジの存在意義」というのがあるなと感じました。しかもこの2つは強く関連していたと思います。

 

シンジくんははじめ、いきなり父に呼びつけられて「乗れ」と言われても無理だという反応を示します。使徒と戦うことへの恐怖や登場によるメリットのなさがその原因だったでしょうか。まあ、正直言ってこれは至って普通の感覚ですよね。ついこないだまで普通の生活を送っていた学生がいきなり化け物と戦えと言われても、「なんで自分が」と思わずにはいられないでしょう。

 

しかし、同時に父への強烈なコンプレックスがシンジくんをエヴァの前に立たせているわけで、そこを乗り越えられないために結局はっきり断り切ることもできないわけです。「父さんに認められたい、自分の方を見てほしい」という承認欲求を断ち切れない様子が印象的でした。

 

そして最終的にはエヴァに乗ります。まあそうしないと話が進まないですしね。しかし、このきっかけとなったのが父との関係性ではなく、傷ついた綾波が自分の代わりに搭乗するはめになると知ったときに生じた、苦しむ綾波を助けようという思いであったというのは面白いと思いました。

 

シンジくんがエヴァに乗る理由は、この後の展開で更に増えているように思います。学校で二人の友人を得たことで、「逃げちゃダメ」な要素、守るべき存在が新たに現れています。また、ミサトさんもしきりに「みんな命をかけて戦っている」ということを伝えます。使徒に対して最後に強力なライフルの一撃をお見舞いするときも、「日本中のエネルギーを集めている」というようなことを言っていました。

 

ここから、サブタイトル?の"You are (not)alone"というところにもつながるのかな、と思いましたね。

 

対象的に、綾波エヴァに乗ることに対してなんの疑いもないかのように描かれています。当然のように使徒との戦に赴いていく姿は、シンジくんを不思議がらせました。また、シンジくんの父たる碇司令に対して絶対的信頼、服従を見せています。むしろ父を信じきれていないシンジのことを不思議がっていましたね。「私にはこれ=エヴァしかない」ということも言っていました。「絆」ということも言っていましたが、これは僕にはどういうことなのかイマイチわかりませんでした。

 

この二人に共通するのは、自分の願いのためというよりは、他人の指示や欲求に答えるだけのため、又は自分という存在をなんとかして保つため、という消極的な動機からエヴァに乗っているところのように感じました。

 

わからなかったこととしては、初号機が初戦で覚醒状態のようになっていきなり回復し、動けるようになったのがなぜなのかということと、なぜ碇司令は息子のシンジにあれほど冷たく当たるのか、というあたりです。今回僕は新劇場版視聴に当たり、視聴前から今に至るまで解説のたぐいを一切見ていません。よって、こうした疑問も基本的には解消できないわけですが、ゆっくり自分なりに考えると面白そうですね。父が冷たくする理由には、劇中で意図的に隠されている「補完計画」などが鍵を握るようですが。

 

とにかく、イマイチわかりきれないところはありつつも、十分楽しむことができました。綾波も可愛かったし、有名なセリフが劇中で生きているところもしっかり確認できました。「あなたは死なないわ 私が守るもの」「笑えば、いいと思うよ」はここのこういう場面で言ったのか~と感動していました。特に「笑えば、いいと思うよ」の場面では、今まで非常に冷たいというか無感情な様子であった綾波が、シンジの接近・歩み寄りによって人間らしくなるきっかけであって、非常にいいシーンだなと思いました。まさに心が「ポカポカ」しました。

 

また、このシーンの直前、シンジくんが操縦席のところから綾波を救い出そうとする姿は、先の零号機の実験が失敗した際に綾波を救い出した碇司令の姿と重なるところがあり、親子を感じましたね。まあ、このときなぜ碇司令はこんなにも必死なんだ?という別の疑問は生じてしまいましたが。

 

 

ということで「序」は以上です。感想というよりは劇中で印象に残ったシーンをまとめ直した感じですが、お許し下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは~