結構間が空いてしまいました。Youtubeでのエヴァの公開は終わってしまいましたが、それと引き換えにというべきか、アニメ版がBS日テレで始まりました。当然ながらまだ見たことがないので、毎週日曜夜を楽しみに生きていきたいと思います。
さてそれでは「破」の感想やら気づいたことについてまとめます。
一応ネタバレ防止で改行しておきます。
・エヴァンゲリオン新劇場版:破
まだまだなんとか一部を理解しつつ楽しむことのできる作品でした。
今作でも、「なぜエヴァに乗るのか」ということが問われてきていたと思います。しかも今作では、シンジと綾波に加えてアスカも加わり、それぞれがエヴァとの関わり方を考えるところが描かれていましたね。
前作と構造的に似ているなと感じるところとして、まずはシンジに対する「ひとりじゃない」というメッセージです。加持リョウジから「辛いのは、君だけじゃない」と言われていましたね。しかし、今作ではそれ以上にシンジの唯一性、自分自身の思いというものが強調されていました。同じく加持リョウジからは「君にしかできない、君にならできることがあるはずだ」と言われています。
また、なぜエヴァに乗るのかということについても、もともと父などからの承認欲求、ただ人に言われたから乗る、という消極的なものでした。そして、エヴァに乗ることに完全に意味を見失ってしまったシンジは二度の乗らないと宣言します。これは、自分の使命だと思っていたエヴァへの登場で、かえってアスカを死に追いやってしまったということのショックが大きいでしょう。この反応も、はからずも友人の死を目撃することになり、しかも自分が少なからずそこに関与しているとなれば当然だろうなとは思いますが。
しかし、最後どうしても初号機が発進しなければならないとなり、ダミープラグも役に立たないとなったとき、改めて「自分にしかできないことだ」という自覚が芽生えます。「
綾波は、前作で笑うことを覚えてからというもの、ぐっと人間味を帯びたキャラクターになっていました。碇父子の関係改善を強く願い、料理まで覚えようというのですからそれこそ見てるこっちが「ポカポカ」します。指に残されたあの切り傷の多さ、なんとも微笑ましいです。はあ。
更には、アスカに対しても「ありがとう」と初めて言うという快挙を成し遂げています。シンジ以外にも心を開いているという、人間的な意味での進歩が見られますね。
エヴァへの搭乗理由としても、「もう私はここでしか生きられないの」というところから、「碇くんがもうエヴァに乗らなくてもいいようにする」という思いになっています。
アスカも、エヴァが自分の唯一の場所であり、自分の可能性を発現できる方法だと捉えているようでした。孤独を感じたこともない、というよりは感じないようにしてきたアスカも、3人で任務を果たしたことによって孤独を意識し、人といることが楽しいと気づいていきます。
自分を見てくれるひと、友達なんていらないというような発言も、むしろ心の底でほしいと思っていたことの裏返しだろうなという感じでした。そして、誰とも笑わないようになっていたのに、3号機搭乗を前にして「笑えるんだ」ということに気づいていきます。ここで、エヴァに乗ることを唯一の仕方ない選択というより、他人の為を思いながら積極的に選び取った選択という変化が生じているなと思いました。
今作の副題は"You are (not) advance" でした。前回は(not)付きで解釈したくなる内容でしたが、今回はむしろ3人共人間的な成長を遂げているような感じがして、notを外したタイトルのほうがしっくり来るなと思いました。そこら変更札は難しいので、先人たちにおまかせすることにします。
ラストのカオルくんはどういうことなん?という非常に初心者らしい感想で終わってしまいました。難しいです。
さて次回は最後のQ。これはあまりによくわからなかったので、サラッと書いて終わります。
それでは~